2011年 04月 24日
新感覚・デザイナー賃貸 東急田園都市線・高津駅前プロジェクト 東急田園都市線、高津駅前にひときわ屹立したプロポーションのこの集合住宅。 昨今賃貸住宅事情はけっして好況とはいえませんが、このプロジェクトは建設中にほぼ満室という幸運にめぐまれました。 景観規制を効果的に用いる 外観はランドマークとなるような個性が求められましたが、このエリアは厳しい景観上の「色彩規制」が存在しています。それらの指定色は概ね「アースカラー」です。階数の数だけ「バルコニー」そしてタイルで貼り分け、あるいは塗り分け。そうした没個性的なマンションとは一線を画した「印象」を持たせるために、まず、色彩指定をうけづらい「光り物」をあしらいます。キラキラひかる小さなパネルや、2層、3層を束ねるリボンボーダーはステンレス。 アースカラーを同系色で組み合わせながらも層ごとに補色対比とすることで、落ちついた色彩がつくるインパクトが生まれています。駅からの視線にはこうして大きな層の組合せが階数を感じさせないようなスケール感に作用し、強い存在となっています。 更に近づいてみると、リブ状のパネルや鏡面のパネルが西日に光ります。 側面からの層状フレームがファサードを横切って行きます。 ファサードは側面のリズムを受け流し穏やかな印象に打放しコンクリートとすりガラス、そしてステンレスというクールな表情。正面には色彩が消えます。 外観は印象的に、プランは汎用性をもちつつ上品に 採光条件に恵まれた立地を充分に活かすと共にデザイーナーズ住宅としての気配りは汎用性の高度な解釈からなされています 四周に外観コンセプトを徹底 各層角面が入組んだデザイン手法を徹底させることで、没個性的になりがちなマンションを、明るく多彩な表情へと仕立てています。 外部階段は、斜めの造形がうるさくなりがちですので、細かなルーバーで包み垂直性を強調します 北面の隣地マンションはかなり迫って建設されており、その近い部分ではコントラストを抑え、ローインパクトな色彩にします。退屈な壁面を見るよりも、見飽きない多様性が好ましいと判断しました。 メディアはメッセージである マクルーハンのことばを借りるまでもなく、収益性を求められるメディアとしてのマンションは、すなわちどのようなメッセージを担わせるのかが重要です。遠景が効く面、都市的なスケールを持つ面には、この建物のキャラクターをしっかりと伝えます。 デザイナーズマンションの在り方は一様ではありませんが、「汎用性と個性」「住まい手の優越感を刺激する感性デザイン」と「穏やかな日常」そうした一見対立するような事象をいかに結び合わせるかが、このプロジェクトでの成功を裏書きしてくれています。 ----------------------------------------------------------------------------------- 長谷川建築デザイン Official Web Site http://www.interactive-concept.co.jp/ インタラクティブコンセプト Official Web Site http://www.domadan.com/ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ブログランキングに参加しています。 左のボタンをニャンして下さい。。 人気ブログランキングへ ありがとうございました
by junji_hasegawa
| 2011-04-24 01:15
| アートとデザイン
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