長谷川順持の建築生活

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2011年 10月 03日

2011グッドデザイン賞を受賞しました

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森と住処を結ぶプロジェクト『小径木だけで創る』空間システム
2011グッドデザイン賞・受賞作品の概要
Space system that creates only with small size wood
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架構ダイアグラム/9センチ角以下の材料で7200×7200/4間4方を覆う屋根を架けます
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正方形平面には整然とした架構で応答します。
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長方形あるいは多角形の平面計画には臨機応変に応答し、カジュアルな印象の構造体ができあがります。
耐力壁に影響されない、自由な外観を担保するシステム
住まうひと、使う用途に応じて、自由な外観がデザインできます。
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合板を用いないで創る手法・システム図
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在来軸組では成し得ない、合板に頼らない構造体です。災害時に工業製品であるベニアに頼りすぎることが住まいづくりを停滞させました。省Co2ストラクチャーを実現します。
応募対象の概要
本構想の90×90、45×90、45×75三種類の小径材は、国有林の6割を占めながら、未活用な30年未満の小径丸太を原材料とする。4間4方を覆うには、これまでは8寸程度の横架材を用いてきた在来構法。この架構システムでは90角以上の材を用いない。少子高齢化時代にふさわしい「小さな家」への呼応や、被災者住宅を循環性に配慮して構築することも可能となる。純粋国産材建築に誰もが住み得る希望を成し、林業の衰退に歯止めをかけることにも結びたい。製造エネルギーを要する集成材や、ベニヤにも頼り過ぎない新手法の開発で、これからの地産地消「森と生活を結ぶかたち」を供給する。
開発のきっかけ、発端について
地産地消と裏腹に主要構造とりわけ梁材には外国材利用が主流な現在。材の全てを国産材で構築することは非現実的とさえ認識されている。日本人が日本の材木だけで住処や建物を建築することは、もはやグローバリズムに反することなのか。森と生活を結ぶ新たな日本の手法の開発である。
応募対象の実現にあたり、解決を要した課題、問題について
集成材という製材にエネルギーを要する手法に頼らなければ大径木構造の国産材は不能。
潤沢に供給し得る小径木の徹底活用をシステム化した。
対象の実現にあたり、デザインが最も大切にしたこと
小径木が示す空間印象は新たな未来住処の像でありたい。
それは建築・解体・循環という「持続性」の形象化であり、森とつながる物語のかたちである。
サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて取り組んだこと
この架構によれば、三種類の小径木材を組み上げるだけで住処提供が可能。国産規格材の最小単位の活用は、再利用性がすこぶる高い。常住住居として自然災害へ被災地住居として活用の幅は広い。
英文
According to this housing, I can provide the home just to build three kinds of wood.As for the inflection of the smallest unit of domestic plan materials, re-availability rises very much.The width of the practical use is wide to natural disaster as a permanent post house as a stricken area house.
グッドデザイン賞の審査の視点
「身体・人間」「生活」「産業」「社会・環境」)について

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること
木材がもつ温かみ、あるいは癒し効果は理屈を超えて日本人の共通な感性であるが、さらにこれらが「森」と結ばれ、持続社会を実現するストーリー性への感性価値は更に高まる。
「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること
4間四方とは16坪であるが、戦後の珠玉小住宅が15坪であることとにも呼応し、国産材のみでこしらえる現代の小住宅を、現代の生活者目線でリ・デザインできるスケルトンを目指す。
「産業」の視点からみて、貢献できること
日本全国、遍く存在する「はがらざい・羽柄材」で16坪住居のオープンな間取りを担保する屋根架構スケルトンが提供できれば、国産材の小さな家を求める居住者マーケットに大きな貢献を成す。
「社会・環境」の視点からみて、応募対象が貢献できること
生活プランの図示で明らかとなるが、このスケルトンを用いた住居には電気自動車がビルトインされる。インテリアとしての自動車・蓄電環境装置が、CO2を蓄える国産材・合板不使用建築に内包される。ライフスタイルとしてのエコ性を美的に示したい。
応募対象のデザインを通じて、利用者や購入者、生活者、あるいは広く社会に向けて伝えたいこと
森と住処、未来と伝統、生活環境と自然環境、、、、生活者がこれまで別々に概念化してきたコトやモノを、この小径木システムが、おおらかに統合してくれることを願います。ささやかな空間ですが大胆な「想い」に裏書きされた、この空間スタイルは、近未来思考で、けっして先祖帰り思考ではありません。「森を着こなす」を、キャッチフレーズに、さりげなく着こなして欲しいです。
知的財産および関連法規について
応募対象が新規に取得した産業財産権

特許出願済
応募対象の販売・提供にあたり必要な法規
建築基準法の4号物件
販売・提供にあたり製造上の責任を負う事業者名
建設者の瑕疵担保履行。結合金物の安全基準値のクリア。
過去のグッドデザイン賞受賞対象・受賞番号
2004年度 グッドデザイン賞 受賞受賞対象名:M・CASA
公表資料問い合わせ先
企業名 長谷川順持建築デザインオフィス株式会社
都道府県 東京都中央区新川2-19-8-7階 電話番号 03-3523-6063
Eメールアドレス jun-architect@office.email.ne.jp
URL http://www.interactive-concept.co.jp
アンケート
あなたは、東日本大震災をどのように受けとめましたか?そこから浮かびあがった、モノやサービスを提供するにあたっての課題等について思うところを述べてください

地震による直接の被害、津波による被害など、建築に関わる立場としては様々な現実が見えました。一方そうした物理的現象を超えて、被災地で生きるあるいは活きる方々の逞しさは、まさに人類の希望に思えます。今回の小径木システムが、被災地住宅を確実に範疇に入れているのは、この震災をテンポラリーなコトやモノで簡単に処理してはならない判断によります。被災地の建築物は、火災や地震に強くなければ、被災者の方々はなお不安です。とはいうものの鉄やセメント製品の器、温熱環境や空気環境にもデリケートに対応せねばならないとき、私たちに取っての「木」と暮してきた「智慧」をしっかり見直すことが必要でしょう。その回答が本案です。
応募対象について、震災に於いて課題や問題点が明らかになったのであれば、その課題等と解決策を略述してください自治体からの要請、そして政府の認可、一連の硬直した「仮設住宅」供給システムの限界が問われました。自由意思の発揮し得る「選べる」システムこそ、高度な災害時のしくみです。そこには美的な性能と用(機能)や温熱(耐久)性能の同時向上の視点を、どの側面においても欠落させない意思が重要です。
被災地住宅への応用例
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被災地住宅への応用・資料関連掲載 URL
http://kenchikuka-jutaku.org/wg_report/relief/hasegawa110527.pdf
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by junji_hasegawa | 2011-10-03 14:59 | アートとデザイン


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